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お奨めウイスキー


このページはモルトウイスキーを除くウイスキーを少量ながらご案内するページです。シングルモルト(ヴァッテッドなども含む)はシングルモルトのページをご参照ください。
尚、基本的なお酒のウンチクなどは過去のページからへ掲載してあります。今の所このページは主にQ&Aなどを掲載して行く予定であります。ウイスキーのQ&Aは、シングルモルトに関しての物もこちらにまとめて掲載致します。
02/10/30

その他お薦めウイスキー(Q&A含む)
ブレンデッド・スコッチNew

(ブランド別)
コンパスボックスコンパスボックス・アーカイブ)−シーバス・ブラザーズ

ブレンデッド・スコッチ(旧ページ)

バーボンNewその他のアメリカン・ウイスキー

(ブランド別)
バッファロー・トレース社ウッドフォード・リザーヴ蒸留所ワイルドターキー蒸溜所

バーボン(アメリカン)(旧ページ)−カナディアン

アイリッシュ(旧ページ)

<アイリッシュ・ブランド別Newページ>
クーリー蒸留所(&キルベガン蒸留所)ブッシュミルズ蒸留所タラモア蒸溜所ミドルトン蒸留所
ティーリング社クロナキルティ蒸留所

●フランス産
オーセンティック・ウイスキー・ダルザス(AWA)−シャトー・ド・ブルイユ(ウイスキー)

●台湾産
カバラン蒸留所

●フィンランド産
キュロ蒸留所

ジャパニーズ・ウイスキー
サントリーサントリー・アーカイブ)−ニッカキリン・ディスティラリーキリンD・アーカイブ
本坊酒造マルス本坊マルス旧ページ)−三郎丸蒸留所(若鶴ウイスキー)−倉吉蒸留所(松井酒造)
ガイアフロー静岡蒸留所ベンチャーウイスキー秩父蒸留所(イチローズモルト)−厚岸蒸留所
嘉之助蒸溜所長濱蒸留所サクラオ・ディスティラリー丹波蒸留所(黄桜)−京都みやこ蒸溜所
安積蒸溜所亀田蒸溜所伊勢萬(伊勢蒸留所)
シングル・モルト・ウイスキー(ヴァッテッド含む)はこちらのページになります。

●ウイスキーに関するQ&A●


■質問内容/掲載日:2002/10/30
はじめまして。

貴ホームページに”マッカラン12年”の並行輸入品と正規輸入品の味・香りなどの違いについてかいてありましたが、ハッキリわかるくらいの違いなんでしょうか?

また、何故そのようなことが生じるのでしょうか?
■質問の回答
え〜…
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 貴ホームページに”マッカラン12年”の並行輸入品と正規輸入品の味・香りなどの違いについてかいてありましたが、ハッキリわかるくらいの違いなんでしょうか?
--------------------------------------------------------------
このコメントの件ですが、誰かが言ったコメントを記載させていただいた物かもしれません。或は…マッカランではない物かもしれませんが…。
多分別の銘柄の事で、コメントさせていただいた記憶はあります。
ラフロイグについては書いてある記憶があります。ちょっと、私も沢山書きすぎて、ハッキリとは覚えていませんが、申し訳無いです。
更に現在、新たなサイトを建設中のため、以前のページを一部削除してあるので、サイトが見難いいかとは思いますが…恐れ入ります。(021026現在)

では『正規品』と『並行品』の『味の違い』…の件にて書かせていただきます。

●味の違い

これは、正規品と並行品と言う事ではなく、輸入経路が違う場合や『正規品の場合、日本仕様』となっている物もあります。その他…規格が違う物があります。
例えば『750ml 43度』と『700ml 40度』などの容量度数などの違いが、一般的に多いです。ラベルやボトルデザインも、違う場合があります。
また、容量度数などが同じ場合であっても『中身のヴァッテッド比率』が違う場合もあります。
※ヴァッテッド比率=この場合、同じ蔵の樽原酒同士のブレンドの事を言っています。
これは、輸出先の国向けにブレンダーがレシピを変えて作っています。もちろん、殆どの場合、買い手の国からの要望(代理店契約している所)になります。また、逆に輸入経路(または業者)が違っても、全く同じ物(時期に造られた物)もあります。


その他、全く同じルートで、同じ業者が引っ張ってきても、味が違う場合もあります。
これは、瓶詰時期の違いにより、『仕様を変えている』と言う事になります。この場合、主にボトルデザインの変更時に多々見られます。
ボトルデザインが同じであっても、仮に同じレシピで作ったつもりでも、瓶詰時期(年)の違いにより、味が若干変わってくる事があります。
この場合は、相当同じ銘柄を飲みこなしている方か、舌のこえた方でないと判らないほどの少しの違いです。

正規品の物が、あとあと高く取引(個人売買で)されるのは、もともと正規品は国内販売価格が高い上、輸入される量が多いので、市場に長い間在庫として残ります。
その結果、新たに入ってきた仕様違い(デザインや味の変更後の物)よりも、正規品の方が販売価格が高いため、また重宝がられ、このような結果になるのでしょう。

ただ、現在ではハードリカーにおいて『並行業者』と『正規代理店業者』の違いは殆ど無くなったといって良いでしょう。
※違い=この場合、輸入量やビジネス活動など…含む(一部、違う場合もあります)。
『正規品です!』と言っていても、ビジネス活動は並行業者(ブローカー)とあまり変わらない場合も多いです。或は並行業者(ブローカー)が『うちが正規代理店です』と言う場合もあります。ただ、生産量が多い銘柄に付いては、代理店契約(これは日本語で実際は違う呼び方があったのですが、忘れました)して取引している場合もあります。海外の生産者の親会社が、日本に法人を作り(出資して)、輸入販売を行っている所もあります。


もう一つ言えることは…ハードリカーの世界的消費量が意外と少なくなってきているので、以前(10年以上の前程度)とは、少し流通形態にも変化が見られるような気はします。
これは…各銘柄の親会社などの事業のリストラチャリング(企業の再構築)や経営戦略などにも関係してくると思いますが…。

あまりたくさん書いてしまうと…何処からかクレームが来そうなので…この辺で終わりにしておきます。。。

そんな回答になります。

■質問内容/掲載日:2002/10/30
モルト初心者です。
HP見させてもらいました。色々と参考になり、今後ますますモルトにはまりそうです。
そこで、ちょっと教えてください。
一般的に、開封してからは、どれくらいで飲みきった方がよいのでしょうか?ビンテージとかによって賞味期限の差などはあるのでしょうか?
もちろん、きちんと栓をして、日の当たらない涼しいところに置いておくことを前提としてですが・・・。
よろしくお願いします。
■質問の回答
ウイスキーなどのハードリカー(蒸留酒)の賞味期限についてですが…。

私個人的な意見ですが…

『もちろん、きちんと栓をして、日の当たらない涼しいところに置いておくことを前提としてですが・・・。』

↑こちらを前提とした場合ですが、半永久的に大丈夫なハズです。開封後も同じように大丈夫です。
実際、数年前に開封したシングルモルトを飲みましたが、大丈夫と言うか、味の変化はあまり感じられませんでした。

ただ、バーテンの方々の中では『香りや風味が若干弱くなる』とか『多少酸化するのでは?』とか、心配している方もいらっしゃいますので、そう言う方は、開封した銘柄を積極的に販売しているバーもあります。

科学的に考えれば、詮を開けたり閉めたりするたびに微量ですが『少しは酸化して行きます』ので、多少の変化はあるかもしれませんが、相当舌の肥えたブレンダーなどの方でないとその違いはわからないかもしれません。
全く同じときに製造された物を、片方は開詮し、もう片方は開詮せずに数年置いて、比べてみれば、少しは違うのかもしれませんが、殆ど一般的には違いはわからないと思います。

ですので、製品上、ダメになると言うことは殆どないと言うのが私個人の意見です。

もう一つ、ウイスキーで気になる事は、冷却濾過していない商品ですがこれはシングルモルトの場合大体『アンチルフィルタードやノンチルフィルテッド』などの表示があります。
ウイスキー(多分、樽熟成させた蒸留酒全般です)の原酒は冷やすと濁ります。一般的には、その濁った状態で濾過する事で、製品上の酒質の安定性を確保するわけですが、濾過する事により風味や味わいに関わる成分も、除去されてしまうので、味わいが淡白になってしまいます。

ですので、最近出まわっているこだわりのもには『冷却濾過していない』商品があります。ようは通向けに…です。実際、酒飲みには評判が良いです。
ただ、濾過しないと酒質が安定しないため、商品の中には冬場など寒い時期になると『濁ってしまう』ものもあります。ですが一般的には温度が上がる(摂氏15度〜20度程度で充分です)と元のクリアな色に戻ります。
例えば、冬場暖房のきいた部屋(摂氏20度前後)に置いておいて元に戻れば大丈夫です。

この際、濁ったまま元に戻らない場合もあります。
これらは飲む事自体の問題は殆どありませんが、商品上濁った物は嫌われてしまいますので、ちょっと注意が必要かもしれません。
これらは船での輸送中にこうなる場合が多いようです。
オリが出る場合もありますが、これはあまり問題視されないようです。何せ『無濾過表示』があるので、結構納得されるようです。

もう少し、濾過の事で詳しく書きますと、『無濾過表示』をしてあっても、ある程度は濾過してあるハズです。おそらく、濾過するきめの細かさや冷やす温度の違いという事だと思います。
全く冷却濾過していない商品は、概観はトンでもない物になっているハズです。
同じボトラーズ物の同じシリーズ物でも、冬場、濁るものとそうでない物があるのも上記のような理由(濾過する条件)があると思います。

ちなみに無濾過のウイスキーをロック(氷を入れて)グラスに注ぐと濁る場合もあります。

また、バーボンなどは特別表示はないですが、冷却濾過していない物もある(特にクラシックタイプに多いような気がします)ので、時々濁ることがあるようです。これはインポーターからも伺いましたし、また実際、以前販売していたバーボンでロックでグラスに注ぐと濁る物もありました。
ですが、この場合も飲む際の味わいには、問題ないと言って良いと思います。製品上の特性と思っていただければ幸いです。

シングルモルトを『氷を入れて飲まない方が良い』と言うのにはこのような理由もあるようです。

長いお返事になってしまいましたが、大体こんな感じになります。

保存上、気をつけるべきは…光…でしょうか…(多分)。

■質問内容/掲載日2001/4/13
ずっと気になっていたことで、教えていただければ・・・・

以前「○○しんぼ」を読んでいたときにモルトウィスキーにピュアモルトは無いと載っていました。
シングルモルトあるいは単にモルトと言うと。
ですが、なぜかラベルにピュアモルトとあるウィスキーが存在しています。
ここの所、ご存知でしたら教えて頂けないでしょうか?
よろしくお願い致します。
■質問の回答
え〜と、とりあえず…私どもの一般的な解釈ですが。

●シングルモルトとピュアモルトとヴァッテッドモルトについて

シングルモルトとは、単一の蒸留所のみの原酒を用いた物。厳密に言えば、同じ蒸留所の原酒を混ぜても、シングルモルトに分類されます。
ピュアモルトとは単に『モルト原酒100%』と言う意味になります。つまり、同じ蒸留所の原酒であろうが、違う所と混ぜようが、モルト原酒100%のウイスキーはピュアモルトとなります。
ヴァッテッド・モルトと言うのは違う蒸留所の原酒をブレンドした物に用いられる物で、モルト原酒をブレンドする事を『ヴァッテッド』と言うからです。
ちなみに同じ蒸留所の違う樽の原酒を混ぜることもヴァッテッドと言いますが、これはシングルモルトに分類されます。

と言うことで上記の事から特に『ピュアモルト』と言う分類があるわけではなく、単に『ピュアモルト=麦芽100%のウイスキー』と言う意味で用いられているのだと思いますが、私達の業界ではシングルモルトでないモルトウイスキーは『ヴァッテッドモルト』とか『ピュアモルト』と勝手に分類、或は呼んでいると言うことになると思います。

●ラベルへの記載について…

また、ラベルに【ピュアモルト】と記載がある物があります。
これはシングルモルトの物にもヴァッテッドモルトの物にも記載されている物があります。私が思うにこの記載は単に『麦芽のみを用いています』と言う意味の言葉だと思います。
日本の清酒や焼酎で言うと『山田錦だけ!』とか『大麦だけ!』と表示する事と同じです。
多分この表示の件はモルトウイスキーのラベルの記載に法律的な制約がないと言うことだと思います。と、言いますのは現在一般的なシングルモルトの産地の分類法ですが、本によって多少異なります。

私どものHPでは…スペイサイド・ハイランド・アイランズ・ローランド・キャンベルタウン・アイラとなっていますが、ラベル表示では、

スペイサイド・ハイランド・アイランズは『ハイランド』の表示となっているのが一般的です。と言うことで、おそらくラベル表示に細かい法的な規制のようなものがないと言うことだと思います。
ですから『ピュア・モルト』と言う表示がある物があるのではないかと思います。

もう少し簡単に言いますと『ピュアモルト』と言う言葉は専門用語ではなくて『麦芽だけを用いた』と言う意味と取ってもらえばいいのではないのでしょうか…と思います。
或は昔、アメリカなどに輸出される際に、そのような表示の方が相手国の人たちに判りやすいので、そのような表示の仕方も出てきたと言うことで、それが現在でもそのままになっていると言うことかもしれません。

他にも昔は【ピュア・シングル・ハイランド・モルト】と表示されていた銘柄がありますが、現在は【ピュア】の部分が抜けていると言う物もあります。これは、紛らわしいので表示を改定したと言うことだと思いますが、最終的には各々の蔵もとのラベル表示の考え方だと言うことだと思います。

●結論としては…

ま、ですからご質問の内容にもありましたが、モルトウイスキーには2種類しかなく『シングルモルト』か『(ヴァッテド)モルト』に分類されると言うことです。
ピュアモルトと言う言葉の表現は上記の2種類のどちらにも当てはまります。

そんな回答になりますが、よろしいでしょうか?

■質問内容/掲載日2000/10/30A
いきなりの質問で恐縮ですが、ブッシュミルズとブラックブッシュは、どこが違うのですか?
どうぞご教授ください。
■質問の回答
通常のブッシュミルズ(白いラベル)は正式名称はオリジナル・ブッシュミルズと言う商品名ですが、まあ一般的にはただ、ブッシュミルズと呼ばれています。

まずブッシュミルズとブラック・ブッシュは両方ともブレンデッド・ウイスキーとなります。と、言いますかアイリッシュウイスキーの場合その殆どがブレンデッドとなりますので、特別そのような表示は無いとは思います。

それで、違いですが…簡単に言いますと…
モルト原酒の含有量と熟成年数の違いです。ブッシュミルズ(白ラベル)の方が、ブラック・ブッシュ(黒ラベル)よりも、モルト原酒の含有量が少なく、熟成年数も短いです。ブラックブッシュの方が、モルト原酒の含有量が多く、熟成年数も長いと、言う事になります。

まあ、言ってみれば、ブッシュミルズ(白)はスタンダードで、ブラックブッシュ(黒)はプレミアムウイスキーとなります。

上記のようなお答えで、よろしいでしょうか?

■質問内容/掲載日2000/10/30@
最近、『古いウイスキーの方が現在の物よりも、おいしい!』と良く聞きますが、実際のところはどうなんでしょうか?昔と現在のウイスキーの価格の違いも関係しているのでしょうか?
■質問の回答
この点ですが…実際、ウイスキーを良く嗜んでいる方々は『そのように言います』ね。特に『裏ラベルに特級ウイスキー』などと表示されている物を好んで探している方がいます。この表示がされている物は、少なくとも1989年以前に日本に輸入された物です。

では、『なぜ?昔の物と今の物では味が違うのか?』を検証したいと思います。

◆まず第一に…

以前に紹介したようにウイスキー製造メーカーは、『その時代のうけの良い味』に合わせる形で製品を完成(ブレンダーがブレンドする)させます(これは、すべてのアルコール飲料メーカーに言えると思います)。つまり、『味が違う事は疑いのない事実』だと思います。もちろん一定の規格内での話しだとは思います。
しかし、ウイスキーを好んで嗜んでいる方々は【ヘビーユーザー】といえます。つまり、一般的には『受けの良い味』と思って造った物も、一部の通の方たちには『イマイチな味』と思われているのかもしれません。
以前、ある業者の方達から聞きましたが、『最近のモルト・ウイスキーは味が淡麗化してきている』とおっしゃっていました。更に『そう言う味でないと、ヨーロッパでは味のうけが悪いので…』とも付け加えられていました。
実は、ウイスキーだけでなく、すべての【アルコール飲料】が『年々淡麗化している』と言うのは本当の話です。これが一つ目の理由です。日本の焼酎の現状を見ても、それは疑いのない事実だとは思います。

◆そして第二に言える事は…

【ブレンデッド・スコッチ】の原酒に使われる【モルト原酒】が昔と今とでは『造りが違うのではないか?』と言う事です。リンク集でも紹介している【MUNE】さんのHP【M's Bar】にも書いてありましたが、確か1960年代〜1970年代にかけて、ウイスキー製造に『大資本が参入するようになり、ウイスキー製造の合理化が図られた!』らしいです。それにより、いわゆる比較的資本の大きい蒸留所は製造過程を胆略化させた可能性は十分にあります。
この事は、『合理化社会のアメリカ』には特に強く言えるのかもしれません。つまり、アメリカやその他の国の商品もこう言う可能性は十分にありえると思います。

まぁ、これらは推測の域を出ないのですが、味が『昔と今とではちがう!』事は事実だと思います。ただ、輸入ウイスキーにおいての価格の変化(20年前と比べ、異常に安くなっています)は、製品の内容の変化と言うよりも、円ドルの為替相場や日本でのウイスキーに対する酒税(従価税⇒重量税)の緩和、流通形態の変化(胆略化)などが主な理由だとは思います。

■質問内容/掲載日2000/10/28A
スコッチの偽物と本物の(味・香り以外での)見分け方を誰か知りませんか?
というのも、この間、近所の大型量販店で「オールドパー12年」を買ったのです。が、色が薄く、味にも深みが感じられません。
以前、父親と飲んだものは素晴らしい味・香り・喉ごしだったのですが、どうも今回購入したものは偽物臭いです。私にはスコッチに詳しい友人もいませんし、誰かご存知の方がいらっしゃれば教えて頂きたいのですが・・・。
■質問の回答
@本物・偽物 Aオールドパーの味について

◆スコッチの本物・偽物について

まず、この件ですが、基本的に偽物は日本には輸入されません。これは、正規輸入品及び並行輸入品、どちらにおいてもそうです。もし仮に、偽物が輸入された場合、商品の強制的な回収やマスコミなどに報道されます。昔(かなり前の話ですが)、ヘネシーのVSOPに、このような報道がされた事を記憶しています。
また、同じ商品によっても、規格(容量やアルコール度数)などに違いがある物もありますが、これは輸出先の国の違いによって変えている場合があります。規格が違う場合、ウイスキー中に使われている原酒のブレンドの比率が違う場合があり、同じブランドで、ラベルが同じようでも、中身は全然違う物もあります。もちろん、製造メーカーや発売元は同じです。

例:ブラック&ホワイト(ブレンデッド・スコッチ)の場合、【40度700ml】と【43度750ml】は規格が違うだけでなく、モルト原酒に使われている熟成年数の違いやブレンドの比率が違い、『まったくの別物』と伺っております。

◆オールドパーの味について

こちらの件ですが、オールドパー(ブレンデッド・スコッチ)の場合、上記のような輸出先(発売先の国)の違いによる、規格の違いもあるかもしれませんが、少し前と現在では、中核をなす『モルト原酒に違いがある』と言う事です。
昔は、【グレンダラン】(グレンデュラン?の事かな?)だったのですが、最近は【クラガンモア】になったと聞いております。(ここ10年以内の話です)ここらへんも【オールドパー】の場合違いの一つともとれると思います。

◆総合的に考えますと

もう一つ言える事は、製造する(瓶詰する)たびに、ある一定の規格内で同じ商品を造ろうとしても、毎回、若干の違いが出来てしまうのは『やむを得ない』ともいえます(例えば、ウイスキーの場合、前回の販売量の増減で、残っている原酒の量が違ってきますので、原酒の熟成年数とブレンド比率が多少変わってしまう場合もあります)。むしろ、メーカーとしては、製造された頃の『流行の味』と言う事に、合わせる造り方をして行きます。これは、ウイスキーに限らず、アルコール飲料全般に言える事ですが…(特に大きいメーカー)。
私が経験した中では、オールドクローやワイルドターキーやオールドグランダッド(これらはバーボンですが…)や上記の(B&Wなど)各種スコッチやシングルモルトなど、お客様にご指摘いただいた物はいくつもありました。その場合は、また違う銘柄を『発掘して行く』と言うのも、面白いかもしれません。

◆オマケ…

上記の事は、日本における【正規輸入代理店の営業マン】クラスの方達も、把握していません(或は言いたくないのかも知れませんが…)。どちらかと言えば、並行輸入業者やブローカーっぽい事をしている方達の方が知識はある(知っている)と思います。

■質問内容/掲載日2000/10/28@
あまりウイスキーを好きではない友達の家にサントリーの記念ボトルらしき【EXPO70】と書いてあるウイスキーがありました。封は切ってません。
いらないようなので 頂きましたが、はたしておいしく頂けるのか?心配です。
少し分量も減っているようです。いかがなものでしょうか?
■質問の回答
まず、結論から申し上げますと、おそらく、『大丈夫だと思います』。では、この『大丈夫だと思う』理由を書きます。 

■考えられる理由
ウイスキーは、もともと長期貯蔵(又は保存)を目的として生まれた蒸留酒ですから、半永久的(と言ったら大げさですが)にダメにはなりません。但し、保存状態にもよりますが。ここらへんの事は、【お酒入門の部屋】や【ウイスキー】のページに書いてありますので、そちらをご覧ください。

この保存状態とは、ワインや日本酒ほどは、厳しくありません。注意する事は、直射日光などの強い光や、激しい温度差の有る場所に長期的に放置していなければ大丈夫です。強い光を避けるには、まあ室内で光の当たらない所に置いておけば良いですし、激しい温度差と言っても、日本の四季の移り変わり程度の温度差は、平気ですから問題ないでしょう。
温度差で問題なのは、昼間と夜の温度差が激しい時期に直射日光の当たる場所に放置しておいたりしたときと、輸送のときにウイスキーは船で1〜3ヶ月かけて運ばれるわけですが、このとき赤道の近くを通ってきた船が丁度、寒い時期に日本に来ると、短期間の間に激しい温度差があるわけで、このとき品質の変化がある場合があると聞いた事があります。激しい温度差にさらされると、ウイスキーの中に【濁り】又は【オリ】や【しゅせき】のような物が沈殿します(無濾過のウイスキーや、元々沈殿物がある物もあります。その場合は品質的に見ても問題ないと思います。つまり、元々そう云う製品と言う事です。)。これは、見れば判りますのでそうなっていなければ大丈夫でしょう。(仮にそうなっていても、飲めないことはないと思います)
後は、そのウイスキーの製造原料に長期保存に適さない何かが含まれていないか…ですね。これは、輸入物でしたら大丈夫ですが、日本の場合、ウイスキーの製造原料の規制がアメリカやヨーロッパに比べるとゆるいので、日本のウイスキーの信頼性の問題なのですが…。
但し、日本のウイスキーでも高級品に属する物は、まず問題ないと思います。まあ、蒸留しているから…関係ないかもしれませんが…(^^ゞ。
それと、仮に開封しているとして、考えると…1度ボトル内に空気が入りますので、酸化したりして味が抜けたように感じる場合があるとも聞きます。しかし、これは元の味がわからなければ何とも言えないので、判るはずもないのですが…。

と言う事で、上記のメールの内容から推測すると、1970年の大阪万博の記念ボトルのようなので、今から30年前の物ですね。そして、まだ未開封品と言う事ですね。ちょっと、中身が減っているのは心配ですが…(蒸発したのかな?)。
まあ、長い間保存しておけば、中身が減る事もあるでしょう(笑)。と、言う事で大丈夫だとは思います。ただ、30年前とはいえ、ウイスキーの熟成は、樽内に貯蔵している間だけです。瓶詰後は、基本的には熟成しませんが、ウイスキー内に含まれる様々な成分が長期的に放置する事により混ざり、なじんでゆく事は考えられます。このことは、【お酒入門の部屋】の【アルコールと水がなじむ】と言う事を書いてありますが、それと似たような事だとは思います。 ですから、味はどうかは判りませんが、飲むには差し支えないとは思います。

あと、お酒(アルコール飲料全般)の古い物はどれもそうですが、『開けてみないと判らない事が多い』ので、とりあえず試してください。これは、ワインもそうですし日本酒の蔵元でも良く聞くことです。古いお酒は基本的に、新しいお酒とは味が違うのは当然の事なので、まあ、個人個人の好き嫌い(味の好み)の問題だとは思います。ただ、蒸留酒であるウイスキーは、長い間放置しても殆ど変化はないと思いますので…。

お酒は、20歳になってから。
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銘酒舘コスギ
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